コバとはなんだ!?
それは革の断面のこと。革カバンとか財布のヘリ部分にコバを見ることができる。
多くの場合、コバにはニスとかなんかの塗料とか塗られているが、これが剥がれて無残な姿になることもある。
もともとコバむき出しでワイルドな仕様なら結構だけれど、綺麗に処理がされていたのに一部分だけ剥げ落ちているとちょっと何だかみすぼらしい。
簡単にリペアできるならリペアしたいじゃないか。ということでトコノールに登場してもらう。
トコノール
トコノールとは水溶性の合成樹脂。コバの毛羽立ちを押えて艶をだすことができる。タンニン鞣しにもクロム鞣しにもコンビ鞣しの革にも使える便利な代物だ。
ごくごく単純にニスが剥がれたところとか、コバの毛羽立ちが気になるところなんかにトコノールを塗るだけで完了。超簡単。やらない手はない。
今回はカバンの持ち手の内側に塗布していく。よく接触する部分だけにみごとに塗装かニスだかわからないけれど、コバ部分がを覆っていたものが剥がれている。
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手順
①汚れを落とす
革製品のメンテナンスやリペアでまずやることはゴミやホコリを落とすこと。馬毛のブラシでササッとブラッシングをしてやる。馬毛ブラシは1000円程度であるから買っておいて損はないぞい。
もしブラッシングでは落ちないような汚れがあったら硬く絞った布で軽く拭いておこう。
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②マスキング
ザっとできればよいのだ!というならやる必要なはいけれど、綺麗に仕上げたいならマスキングテープで塗りたくない所をマスキングしておくことをオススメする。
③トコノールを塗る
革の断面にトコノールを塗っていく。このとき、専用のドリルみたいな形をした仕上げペン的なモノがあると便利。なくても指で塗っていくことはできる。いずれにしても、厚塗りにならないように気を付けて薄く塗っていこう。
塗りたいところを塗り終えたら乾燥を待つ。
ある程度乾燥したらもう一度塗布。これを繰り返す。実に簡単だけれども、ある程度時間はかかると覚悟しておこう。例えば、剥がれ落ちていない元々のコバ面に塗られたニスやなんかとのバランスをとるためには
④磨く
これもやらきゃいけないわけではないけれども、コバ磨きを使って塗布部分を軽く磨いてやる塗布面がなめらかでかつキレイに仕上げることができる。磨くみょうちくりんな棒?(プレススリッカーという)も1000円もしないくらいで売っているので買ってもいいかもしれない。
ちなみに磨くときは力をかけ過ぎないように注意。そして完全に乾く前に(判乾きのときに)磨くと艶がでる。
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で、結果がこちら。
やること自体は簡単。ハゲたところが保護されたらいいや程度の雑な作業になったけど、みごとにコバ部分をトコノールで覆うことができた。もともとの塗装が結構厚く塗られていたので、その厚みに合わせるために十数回重ね塗りが必要となり、乾燥待ち時間を入れるとかなりの時間がかかった。
少しの忍耐は必要ですが、これで復活するならよろしかろうというもの。良い物を長持ちさせるにはメンテやリペアは必須。みなさんもお気に入りのカバンや財布のコバがやばいことになっていたならば、トコノールを使ってリペアしてみてください。