さて、唐突に始まったギターレビュー。2回目の今回は変形ギターです!
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スラッシュメタルの大御所と言えば泣く子も黙るかもしれないメガデスの名が挙がるでしょう。平和は売ってるが誰が買うっていうんだ?なんて皮肉のガンガンに効いた歌詞に空気を切り裂くようなギターサウンドになんじゃこりゃ!と衝撃を受けたのはいつのころか。ロックとはかくあるべしと教えてくれたのがメガデスであり、核となるデイブ・ムスティンでした。
デイブ・ムスティンはもともとメタリカのギタリストでしたが、相当にヤバイ人であったためバンドを解雇されてしまい、恨みに思ったデイブはメタリカを超えるバンドを作ってやると誓ってメガデスを結成したとか。そういこともあってなのか分かりませんがメガデスというバンドはバンドというよりデイブ・ムスティンのプロジェクトという印象が強い気がします。
メガデスはツインギターバンドでマーティ・フリードマンとか、アル・ピトレリとか、グレン・ドローヴァーとか、キコ・ルーレイロなんかのスーパーギタリストたちが在籍してますが、ギター兼ボーカルのデイブのギターの熱量たるや彼らをして勝るとも劣らない、むしろ熱さで言えば圧倒していると言えなくもない気がします。あのアル・ピトレリが「デイブにギターはこう弾くもんだ」と教えられたと何かのインタビューで言ってましたが、作品を作る、表現をするってのは技術だけではアカンのやなーと感じさせたエピソードでした。
さて、前置きがながくなりましたが、そんなメガデスの権化デイブ・ムスティンのシグネイチャーモデルを入手したのでレビューしたいと思います!!!
DEAN Guitars United abominations signature
ギブソンのフライングVをよりシャープに、より攻撃的なイメージに作り上げられたのがキングVと呼ばれるギターシェイプですが、このunited abominations signatureもそれに近い形です。鋭くとんがっているのであまり気にならないですが、デカイ!必ずと言っていいほどエッジ部分をぶつけてキズをこさえることになるデカさです。そして、フライングVが入るというソフトケースを買いましたが見事に入りませんでした。
デイブ・ムスティンのシグネイチャーはDEAN Guitarsよりかなりのバリエーションが発売されていますが今回は比較的値段の安いUnited abominations仕様を購入しました。生産は中国。ぱっと見もサウンドも特段問題はありません。ボディの鳴りがどうのという形でもないですしね。
座って弾くのには向いていないのはフライングVと同じです。立って弾くべしです。
ギンギンのディストーションサウンドでガッツリミューとしながらズクズクやるとメガデス的な雰囲気を簡単に楽しむことができます。
ネックは細く、ストレスなく指板の上に指を走らせることができます。フレットが大きめなので指に力を入れる必要もありません。スタンディングでという前提ですが、なかなかプレイアビリティの高いギターだと思いました。
変形ギターでしかもデイブモデルを割と高くない価格で手に入れることができ概ね満足ですが、しかし、不満もあります。
シールドを差し込むジャックの内部や、ポッドや配線が収納されている背面のザクリの処理は実にいい加減。けずったまんまで後処理をほぼしてありませんでした。値段も安めなのでしょうがない部分もあるかと思うけどちょっと引く。ジャック部分に関しては塗装されていない部分が金具で隠しきれてないところがあり、ガッカリ感がありました。一昔前の中国産レベルを目の当たりにした気がします。
安いのには訳がある。基本的にホリダシモノは存在しないというのは事実なのかもしれませんね。とはいえ、ギターは鳴ればOK!ましてやロックギター!ザクリの処理でサウンドに変化があるとも思えませんので問題なし!見えない所にコストをかけることを避け、ひろくメガデスファン、デイブファンにシグネイチャーモデルを提供せんとしたDEANの心意気や良し!です。
涎を垂らしながら歌いつつ、難解なリフをこのギターを弾けばあなたもデイブになれるですぞ!!!
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