アメリカンなバイクを乗り回していたときはKADOYAの財布でまったく問題なく、むしろマッチしていた。しかし、いつの間にか大人と呼ばれるようになり、さらにそう呼ばれるようになってから随分時間が経った今も財布がそのままでいいのかと問われたならば否と答えざるをえない。なんとなればバイクは乗り換えてアメリカンではなくなったし、そもそもバイクに乗っているより電車に揺られて移動することの方が多く、分厚いヌメ革仕様のKADOYAの財布はスーツの内ポケットに入るはずもなく、カバンに入れて持ち運んでいたからである。
さて、そうなれば財布をいよいよ探さなくてはならないのではないか?そうであるならば、どんなものがよいのか?と探し始めてCOCOMEISTERを(ココマイスター)発見したのでした。上質な革と確かな職人の技術によって生み出される製品の確かさを実際に2年ほど使った私がレビューしようと思います。
ココマイスターのHPへ行って見る
目次
COCOMEISTER(ココマイスター)とは?
ココマイスターはファッションデザイナー林 佑磨氏が代表を務める高品質で高級感(実際に高級)ある革製品を世に送り出してる日本のハイエンドブランドです。特筆すべきは1つ1つの製品がその枠を超えて、芸術的な魅力を内包している点にあると思います。そして、その魅力を生み出し支えているのが日本の熟練職人とその技術です。加えて素材として使っている革は高級皮革生産地として歴史あるイタリアやイギリスから選りすぐったモノを輸入している点も見逃せません。伝統的な日本の皮革裁断、縫製技術と、海外の高級皮革を掛け合わせて芸術品とも呼べる革製品(財布やカバン)を世に送り出している日本のブランドがココマイスターというわけです。
非常に上品でスタイリッシュなその製品は多くの人に愛されていおり、特にブライドルレザーやコードバンを用いたラウンド長財布のパイオニア的存在であることもその名を馳せた理由の1つでしょう。
COCOMEISTER(ココマイスター)を選ぶ理由
理由1:日本の熟練の職人が手掛ける
ココマイスターに限らない話ではありますが、『高品質』を求めるのであれば腕の確かな技術者、職人の存在必要不可欠です。ココマイスターは数多くのプロダクツがありますが、それぞれ製造に必要なスキルを持つ職人と契約することでその技術力を確保し、製造しています。つまり大規模工場でラインに乗せて製造するということではなく、それぞれの職人が得意とする技術を存分に活かすことができるように適材適所をはかっているということ。また、技術力だけでなく、職人に”物作りに対して真摯に向き合っている”かという信念や哲学(HPでは”魂”と表現されている)があることを前提”としてることからもその本気度を知ることができます。
100名を超える職人が在籍しており、縫製職人、革を製品に合わせて厚みを調整する職人、金属加工する職人など専門性を大事にし、それぞれが辣腕をふるっていということで、大量生産には向かない方法かもしれませんが、芸術性を大事にするココマイスターには必要な選択だったということでしょう。
理由2:歴史が物語る最高級皮革
素材となる皮革の選択においても『芸術性』が重要視されています。日本でも革の鞣しの歴史はありますが、日本独自路線をたどれば殆どがシカ革となります。現在の皮革産業でメインとなっているのはやはり牛革でなので、その牛革鞣しの時間的な積み重ねによる知見、経験の集積を考えると歴史ある欧州、特にイタリア、イギリスに行き着くのは当然と言えるかもしれません。これは日本の鞣しのレベルが低いという話ではなく、パイオニアに対する羨望に似た信頼によるものと言えるかもしれません。
いずれにせよ、欧州鞣し老舗による皮革の中から製品にもっとも合う最高級の原皮を選び出し製造にかかるということからどうしても生産量に制限が生まれるというデメリットも併存することになっています。
理由3:永年修理保証などの会員特典
COCOMEISTER(ココマイスター)を選ぶ理由の1つとして『永年修理保証』は無視できないポイントです。条件はあるものの、購入してからその商品に不具合、欠陥があったら無料で修理するというのですからいかに品質に自信を持っているかが伺えます。その条件とは
- 1ココマイスターの会員サービスである『ココクラブ』に入会していること
- 2消耗、過失による破損は対象外
以上2点です。また、消耗、過失に因る損傷の場合も会員価格での修理が可能です。この他、ココクラブに入会し、ココマイスターのHPから購入した場合で、商品がイメージと違ったというような場合は無償での返品・交換にも対応してくれます。もっとも、一度でも使用したり、部品が欠けた状態、大量注文した場合など対象がとなることもあるので規定は確認してください。※会員ではない場合も返品は可能ですが、送料は負担要。
また、保証の他にココポイントというポイント制度もあるので購入する際は会員登録をしておくべきです。ポイント付与は3つあり、
- 会員登録時 100pt
- 購入時に価格の3%
- 購入した商品のレビューをすることで100pt(現在は500pt)
となっています。1ポイント1円として利用が可能です。ココクラブ入会ページはコチラ↓
その他の理由
無料ラッピング
革財布や鞄はギフトにも最適ですが、ココマイスターでは無料でギフトラッピングを施してくれます。特別な相手に特別な物を特別な包装で贈ることができます。
送料無料
3万円以上の商品を購入する場合は送料が無料となります。キーケースや名刺入れなどであれば3万円以下もありますが、財布や鞄の場合はほとんどがそれ以上なので送料無料と考えてまず間違いありません。※価格は確認してね。
豊富なラインナップ
ココマイスターの商品ラインナップは本当に豊富です。それぞれのシリーズにカラーバリエーションも多くあり、選ぶ楽しさを存分に味わうことができます。
直営店6店での販売
ココマイスターは国産ハイブランドとして全国に6店舗を出店しており、現物を見ることができます。また、ガラスケースに入っているということはないので手に取って質感を確認することができます。また、店員さんは専門知識を身に着けた正社員のみということなので質問疑問があれば直に尋ねることができます。
- ココマイスター 銀座店
- ココマイスター 銀座並木通り店
- ココマイスター 自由が丘店
- ココマイスター 名古屋栄店
- ココマイスター 大阪心斎橋店
- ココマイスター 神戸旧居留地店
お知らせメール
その製造スタイルから生産数が限られてしまうことがネックですが、万が一欲しい商品が在庫切れになっていたら該当の商品ページから『販売お知らせメール』の登録をしておけば、再販開始の連絡を受けとることができます。
COCOMEISTER(ココマイスター)の製品紹介
ここからはいくつかココマイスターの製品をピックアップしていきます。レビューはコチラを読んでみて下さい。
→COCOMEISTER(ココマイスター)の長財布の魅力に迫る!!!-ブライドルインペリアルウォレットをレビュー-
マットーネ オーバーザウォレット
こちらはマットーネシリーズのオーバーザウォレットです。大型の財布で収納力も大。編み込まれた革の表情が非常に素敵な財布ですが、外装にはイタリアの老舗タンナーによる伝統的なバケッタ製法によって作られた革が使用され、内装はヌメ革が配置されています。柔軟性に富み、持つ手に非常に馴染みのよい財布です。
カードポケットx8、ファスナー付き小銭入れ、札室2のように収納力に優れ、実用性も高い一品です。
cocomeister(ココマイスター)マットーネ_オーバーザウォレットを見に行く ¥40,000-
《関連記事》
→ココマイスター(COCOMEISTER)マットーネシリーズのラウンドジップ財布をレビュー!!!
→COCOMEISTER(ココマイスター)の長財布-ブライドルインペリアルウォレットをレビュー-
マットーネコレクション
マルチオリヴェート | オリヴェート | ヴォルタ | マックスラージ |
---|---|---|---|
¥39,000- | ¥38,000- | ¥35,000- | ¥34,500- |
ロンドンブライドル・スプレッドイーグル
外装にはイギリス産ブライドルレザーを、内装にはイタリア産のマットーネを使用した重厚で風格ある正に大人のための長財布です。独特なかすれたようなカラーリングはどこかインダストリアルでダーティな雰囲気があますが、違和感なく高級感と同居しており、上品さと力強さが感じられる魅力ある一品。ちなみに、このかすれは革に練りこんだロウが染み出したもの。使用しているうちにロウがワックスの代わりとなって艶がでてきます。
カラーも6色用意されており、好みに合わせることが可能。スマートに使いたいところなのであまり物を詰め込みたくないところですが、収納はカード15枚収納が可能で、札室、小銭入れのファスナーを装備し財布としての機能にも全く問題ありません。
COCOMEISTER ロンドンブライドル スプレッドイーグルを見に行く ¥45,000-
ロンドンブライドルコレクション
ザオークバーク デヴァステーション
上品な中にも武骨さを感じさせるココマイスターの財布の中でも特にゴツゴツした男っぽさが感じられるのがこのザオークバークです。英国の炭鉱の金網、重機をモチーフにしながら、日本の竹細工に通ずる編み込む製法を用いることで繊細で優雅な雰囲気を両立させています。
財布としてはやや大柄なつくりで、中央にコインポケットを配置し、左右には札室、カードなどを収納するつくりになっており、パスポートやスマートフォンをも格納できるためセカンドバッグ的な使い方もできます。カラーは5色展開で、ブラック、ネイビー、オーク、ブラウンなどオーソドックスなカラーはもちろん渋くてかっこいいですが、ワインレッドも妖しげな雰囲気があってなかなか魅力的です。
COCOMEISTER(ココマイスター)ザオークバーク デヴァステーションを見に行く ¥120,000-
ザオークバークコレクション
ナポレオンカーフ ヘラクレスウォレット
ココマイスターの財布の中でも特にワイルドな一面が強調されたモデルではないでしょうか。ルックスはやや武骨ですが、イタリア産の最高級オイル度ヌバックはしっとりと手になじむ肌触りが非常に上品でそのギャップを楽しむことができます。また、経年変化が早く表れる特徴があり、使い込むほどに艶が出て独特の味が生み出されます。
革製品は総じて経年変化によって雰囲気が変わっていきますが、このナポレオンカーフは経年変化を起こしやすい毛項にあり、上記写真のように6カ月で何年も使用したかのような雰囲気が現れるようになっています。
cocomeister(ココマイスター)ナポレオンカーフ_ヘラクレスウォレットを見に行く ¥33,400-
ナポレオンカーフコレクション
アレッジドウォレット | アレクサンダーウォレット | ボナパルトパース | アレッジドコインケース |
---|---|---|---|
¥34,700- | ¥33,100- | ¥27,500- | ¥15,700- |
ゴーストタウン スラッギング
ココマイスターの財布はどのシリーズもそれぞれ独特の魅力がありますが、ゴーストタウンという寂しげな名前が付けられたこちらの財布もまた妙に妖しい魅力がある一品です。目立つのは外装の銀面に走る模様でシワと呼ぶには荒々しく、もはや凹凸と言って差し支えないレベル。しかしこれもまたココマイスターの不思議なデザイン力によるものですが、荒々しさ、力強さ、武骨さがあるのに野暮ったくなく、洗礼された雰囲気をしっかりまとっています。
使用されているのは樹木のオークで鞣されたオークバーク。オークで鞣すのは時間がかかるため高価になりがちですが、他のなめし革とは違った風合いが楽しめます。ゴーストタウンには内外装ともにそのオークバークが使用されており、外装はココマイスター独自技術の高温プレスを施すことで印象的な模様を作り出しています。
cocomeister(ココマイスター)ゴーストタウン_スラッギングを見に行く ¥72,000-
ゴーストタウンコレクション
シールドマシン | ボイラー | カーバイド | ホッパー |
---|---|---|---|
¥91,000- | ¥78,000- | ¥53,000- | ¥35,000- |
ギャラクシー ブロードバンド
ロンドンブライドル、ザオークバーク、ナポレオンカーフ、ゴーストタウンをはじめ、その他のシリーズにはカード入れから、小銭入れ、折りたたみ財布、長財布、大型財布などのタイプがラインナップされています。ここに挙げたギャラクシーの部ブロードバンドはスリムな長財布で、これまでにピックアップしたものより小ぶりです。小銭を入れるところを省いて、札室とカード入れだけの仕様なのでスーツの裏ポケットにもスッキリしまうことができます。
ギャラクシーの名前からわかるように、このシリーズは天体望遠鏡からのぞいた宇宙をモチーフにデザインされています。外装はワックスドレザー、内装はマティーニレザーが使用されヴィンテージの風合いが感じれられます。マティーニレザーとはマットな質感が特徴の伝統的なバケッタ製法によって鞣された革で着色は薄いので革本来の表情をダイレクトに感じることができます。
ギャラクシーコレクション
メイオール | ソンブレロ | ミルキーウェイ | ヨハンボーデ |
---|---|---|---|
¥44,500- | ¥39,500- | ¥39,000- | ¥30,000- |
ポンテマットーネ インペリウム
ザオークバークのように編み込まれたボディが特徴的なポンテマットーネシリーズ長財布、インペリウムを見てみましょう。ザオークバークよりも細かな編み込みが施され、より繊細でエレガントな雰囲気があります。大型サイズなので色んなものを入れることができます。内装は珍しいベルギー産の革が使用されており、ダークブラウンにカラーリングされているため汚れも目立たないようになっています。ポンテではない、マットーネシリーズの財布を持っていますがそっちは内装はナチュラルカラーのヌメ革で小銭入れのところなんかは特に汚れが目立つのですが、ポンテマットーネのシリーズは内装も染色されているので汚れ耐性もあるはず。
ポンテマットーネコレクション
ドクトゥス | ウェントス | グラディウス | ウィンクルム |
---|---|---|---|
¥64,100- | ¥59,500- | ¥53,600- | ¥46,800- |
最後に
比較的高価なココマイスターの製品ですが、素材、製法、アフターサポート、そしてその質の高さと所有する喜びを考えると妥当と思えるから不思議です。値段が高い=良い物と考えるのはあまり利巧とは言えませんが、良い物には理由があって、それらは満足を与えてくれるのも事実です。日々使うものだからこそ良い物を選択したい、そんな人にはココマイスターをおすすめします。